実印を必要とする場面は様々ですが、代表的なシーンを挙げたいと思います。
①不動産の売買、賃貸借
家や土地、マンションなど不動産の購入や賃貸借の手続きをおこなう際、「売買契約」と「所有権移転登記」において、「実印」が求められます。また、「売買契約書」や「ローン契約書」、「所有権移転登記申請書」、「原因証書」の他、「実印」や売主の「印鑑登録証明書」が必要になります。また、土地や住宅を貸し借りするときも、貸主と借主、連帯保証人の「実印」と「印鑑登録証明書」が必要になります。
②自動車の売買、譲渡
車の購入時も実印が必要です。また、中古車を知人に譲ったり、業者を通さず個人で売買するなど移転登録を申請する際に双方の「実印」と「印鑑登録証明書」が必要になります。業者に手続きをしてもらう場合も委任状に実印の押印が必要になります。
③会社設立
会社設立で実印が必要な場面は、公証人役場で定礎の認証を受けるときなどです。設立した会社を法人として登記する際には、会社の実印を法務局に印鑑登録する必要があります。
④遺産分割
相続人が２人以上いるときの手続きで、相続人全員分の「実印」と「印鑑登録証明書」が必要です。
⑤遺言
遺言には「自筆証書」「公正証書」「秘密証書」の三種類がありますが、実印が必要なのは公正証書で、遺言者の「実印」と「印鑑登録証明書」が必要です。
